「猫ではAIMがIgMにとても強固に結合しているため、急性腎障害など腎疾患が発症してもIgMから解離しない、すなわち活性化しないため、死んだ細胞やそれが放出する炎症を惹起する物質(DAMPsなど)の腎臓での除去が効率よく進まないことが、ほとんどすべての猫が腎臓病を患い、多くが腎不全で死亡する重要な原因であることは、これまで学術論文を始め多くの媒体で述べてきました。しかし、L-シスチンを猫の血液に加えると、猫AIMであってもある程度IgMから解離し活性化することを昨年1月に見出しました。L-シスチンは、AIMとIgMの結合を担っている2か所のうち、ジスルフィド結合という強固な方の結合を化学的に切る作用があるため、他の動物に比べ解離しにくいネコAIMであっても、ヒトAIMやマウスAIMよりは効率が低いとはいえ、IgMから外すことが可能であると考えられます。
腎臓に蓄積したゴミがまだ少量で、腎臓の損傷がまだない、もしくは軽度なうちに、ネコがL-シスチンを定期的に摂取し、少量ではあってもコンスタントにAIMを活性化させることで、腎臓病の予防や病態の悪化を抑制する可能性があります。」宮崎徹先生コラムから
https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/features/z1304_00002.htmlhttps://iamaim.jp/column/
宮崎徹先生他の特許特開2021-75545血中フリー体AIM増加用組成物https://ipforce.jp/patent-jp-A-2021-75545
もともと宮崎徹先生がAIMを活性する物質として果物のドリアンから抽出した物質名はl-グルタミルシステインです。アミノ酸の一種です。しかし、この物質は商業生産されておらず入手が困難です。これに分子構造が類似する物質には還元型グルタチオンがありますがこれは日本では医薬品とされており一般に入手できませんしサプリメントとして売ることは日本ではできません、アメリカではグルタチオンはサプリメント扱いですので、個人輸入で入手可能です。日本でフードとかにAIMって表記してるのはアミノ酸のシスチンのことです。シスチン、-グルタミルシステイン、グルタチオンは類似した分子構造をもつアミノ酸類です。シスチンはすでに人用サプリとなっているので次善の策として使用していると思われます。特許の内容でも、シスチンよりl-グルタミルシステインやグルタチオンのほうがAIM活性効力が高いように読み取れます。ゆえに、還元型グルタチオンを個人輸入して使用しています。